ヤミ米業者と農協 3
この公開聴聞会には、公然ヤミ米業者として広く知られている富山の川崎さんも傍聴にあらわれました。
騒動となったコメを最終的に引き取った関係者のひとりとして、自発的に新潟まで足を運んだのです。
ここで、問題のコメの動きをもう一度、ざっとおさらいしておきましょう。
潟東村の倉庫から強行搬出されたコメは、買い主である北海道の小売業者のもとに向けて運ばれました。
しかし、食糧事務所がコメの運送を監視していることを知り、買い主が注文を取り消しました。
このため困りはてた細山商店の社長は、以前から面識のあった川崎さんに連絡、コメの引き取りを頼んだのです。
というのも、監視態勢に苦しんでいたときに、川崎さんのほうから、必要なら協力するとの連絡を受けていたからです。
川崎さんのところに運び込まれたコメは、43トン。
すべて、もち米だといいます。
なぜ、川崎さんは渦中のコメをあえて引き取ったのでしょうか。
コメの搬入直後、彼は周囲にこう語ったのです。
「あのままだと、食糧事務所の思いどおりになってしまうからだ」。